FPが「貯金を長期間しない方がいい」と言うのにはまた別の本当の理由があった

お金を知る


あなたは、今の貯金額を見て、

「何に使おうと思ってその額を蓄えているのですか?」

私がこのように質問をすると、

「いや、特別コレってものに使うために貯めているのではなく、とりあえず貯金しているんです!」

とお答えになる方が大変多いです。

なぜかと言えば、世間一般に、預貯金を

「目的を持って使うために利用しているわけではない」からだと思います

でも、預貯金も(預貯金こそ)本当は、何かに使うためを目的として利用する金融商品です。

あと他にも、何かに使う目的で利用する金融商品ってありますよね。

例えは、保険。

保険こそ「何年間かを契約して、その用途目的に合わせて満期を設定する」金融商品ですから、

「コレに要るから」「コレに使うから」と、目的を先に建ててから契約しますよね。

だから保険については、10年や15年、18年や20年、60歳時や65歳時などと、

長期的なライフイベントに対して活用すると有効なように作られています。

だとしたら、どうしてあなたが

預貯金で長期に亘ってお金を貯めようとしているのかを
考えたことってありますか?


今回は、FPがよく言う

「長期間に亘って貯金をしない方がいい」と唱えている助言について、

世の中がよく知っている「インフレへの懸念」という観点以外にもある

また別の更なる重要な視点から、こんな真実を伝えてみたいと思います。


どうして住宅ローンの固定金利期間が3年・5年・10年となっているのか


その前に、あなたは銀行などに住宅ローンを申し込んだことってありますか?

その時に決まって説明される返済プランの内容に、金利部分の説明があるかと思いますが、

原則、変動金利であることを伝えられながら、返済スタートから何年間かの間に

「固定金利」の期間があることを伝えられますよね?

その上で、最初から変動金利で契約するか、当初何年間かを固定金利で契約するかを選択しますよね。

ではどうして、住宅ローンは変動金利と当初期間固定金利の

2つのプランを用意しているのでしょうか?

正直、そんなこと別にどうでもいいことだと思って

その理由がなんなのかに関心を向けたことまでは無いのではと思いますが、

実はここを紐解くと、凄く重要なメッセージが隠されていることに気づきます

それが、「預貯金の正しい利用方法について」です。

そう、借金のすぐ真隣にあるのが「預貯金」だからです

預貯金をすると「間接的に、銀行にお金を貸している」ことになっているからです。

これは、銀行が貸したローンのお客様が返済したお金や、

それに加えて、お客様から預かっている預貯金の残高を、

短期国債や短期金融市場(手形や譲渡性預金などの取引市場)へ再投資したりして

また運用していくからです。

その時の国債(債券)の満期と合わせて利益を計算し、

3年・5年・10年の固定期間を作って商品化している
ことから、

住宅ローンの固定期間は3年・5年・10年となっているのです。

それって、国や銀行が動かすお金の流し方にとって、

とても都合がいいからそうしています。


決して、消費者のためではありません。

本当に本当に、我々消費者のためのことを考えてくれていたら、意外だとは思いますが

本来、深い意味で、金融商品は「変動金利」1本のプランで提供するべきだからです


住宅ローンがお金の貸し借りだからこそ、それにはこんな大きな理由がある


債券とは、お金の貸し借りができる権利を券にして販売しているものです。

よって、債券を直接購入したり、舞台裏で債券に投資されている金融商品を契約している場合、

直接的にも間接的にも、私達はその債券の発行元へ「お金を貸している」ことになります。

私達も、お金を貸して利益(利息)を得ることができるというものです。

債券へお金を投資するとどうなるのか?と言うと、

債券には運用期間に満期がありまして、これを満期まで保有していると

必ず約束された金額で償還(返却)されるようになっています。

だとしたら、必ず3年・5年・10年などと、期間を決めて返済計画を立てることができるから、

金額が必ずいくらかと約束され運用から払い戻ってくることになり、とてもアテになるため、

利益を確実に出す設計ができるようになるのです。

だから、銀行はあんなにも巨額なお金を貸したとしても、

3年固定期間のローン契約であれば、3年満期の債券へ投資をすれば、

例えば35年で組んだ住宅ローンの完済を待たなくとも、たった3年間で、

私達に貸し出した元金全てを回収することができるようにしてあるので、

貸し出す住宅ローンの貸し倒れを回避することができるのです(その限りではないが、あくまで一例として)


他にも、生命保険がなぜ「加入してから3年以内に自殺した場合は保険金を支払わない」ようにしてあるのかも、この

3年満期(最短期間の運用)で設定した債券などを使用して資産運用をしているから、

3年経たないと元本割れが発生してしまうため、利益が出せないからなんですね

定期預金の満期も、3年・5年・10年で設定してあることが大半なのもこの理由からです。

というわけで、固定期間を提案し、お客様がその固定期間年数の返済を

計画的にできるように案内して販売できれば、

その後は利益を生み出し続けるだけとなるので、

以後の残りの返済期間で、お客様が破産などを起こし返済不能となって返せれなくなっても

銀行側が赤字とならないようにできるため、

固定期間を提案して販売できれば十分なようにしてあるのです。

でもそれが、私達の何に関係してくるというのでしょうか?

そこから読み取り伝えたいこと、それが

「預貯金の長期預けはNG」だということなんです

ここから読み取り分析できる私達FPが伝えたかったのが、

インフレによる預貯金額の目減りへの懸念だけでなく、

預貯金という金融商品の、そもそもの取り扱い方だったんですね。


FPが「貯金の方がいい」と助言できる最大期間とは


改めてこの債券のことは、非常に重要なことを伝えているものでして、

それが「預貯金のそもそもの利用方法」となります。

その、そもそもの利用方法とは、

「預貯金は最大3年以内で使い切る分までの貯蓄額にしておくこと」を示唆しています。

そう、預貯金も金融機関とのお金の貸し借りなのですから。

そして、「貯蓄しておくべき金額は50万円まで」でOKです。

なぜなら、1回で急な多額の出費が起こるもので

保険が掛けられないものは家電やPCくらいであり、

それでも1個が最大30万円くらい(家庭用であれば)のお買い物だからです。

それらについて、故障や損傷による急な購入が

連発して発生した場合の分だけを、貯金で確保しておく程度で本当はOKなのです。


それ以外の、もっと高額となるものについての備えや蓄えは、

預貯金以外の金融商品を活用したほうがいいのです


車の購入は、3年や5年の計画で、マイカーローンか

はたまた投資信託や変額保険で資産運用してお金を積み立て購入をした方が

資金計画が立てやすくなり(他の出費や積立と同時進行がしやすくなり)、

余裕を持った生計で生活をして行けるようになります。


資産は原則、必ず1つの形だけで持っていてはいけません

お金は数字であり、数学で説くものですから、

必ず「相対性理論」が当てはまります

ということは、自分の持っているお金を動かさなくても、

世の中にお金の動きがあると、世の中が上昇すると、

動かしていないあなたは、動かしていないのに、相対的に下降することになるわけです。


このように、あらゆる方向から何かとリスクがやってくるのが「お金」なのです

だから、お金を現金や預貯金の「同じ属性のもの」だけで持っていると、

相対的な打撃をモロに受けることになる時が来てしまうのですね。

なので、ただただ無作為に預貯金だけをしていると、

リスクの分散が全くできていないことになるので、


「頑張って貯めて来ていたハズなのに、どうしてか思ったより貯まっていなかった」という

摩訶不思議な現象にさいなまれたりするのです


預貯金は、貯めているのではなく

「銀行に貸している」のですから、

ちゃんとした取引対象にされている商品なのです。

保険やローンの見直しは誰でも自発的にしようとするけど、

今まで真剣に預貯金を見直すことって(アドバイスを受けながら)したことがありますか?

保険屋さんは保険を、証券屋さんは有価証券を、

銀行はローンを見直すプロですが、

FPは、他に居そうで中々いない、「貯金を見直すプロ」なんです


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